2018-07-16

アンケート結果(2018-07版)その5

アンケート結果(2018-07版)について(その5)

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手話でのコミュニケーションについて ※全員対象

[手話を覚え始めた時期]
「高校卒業後」が60%で最多となっています。小入学前は12%ですが、デフファミリー(親が手話を使うろう者)が含まれています。また、小入学前と小~高の在学中に手話を学んだの中に、聾学校に通ったことで手話に触れた方も含んでいます。高卒業後に手話を学んだ方には、大学で手話と出会った方と、会社等で先輩から教わった方などがいました。手話を学んだことがない方も5%いました。

考察
  • 小~高の在学中に手話を学ぶ機会が少ないことを示している。
  • 高卒業後の大学や会社等における環境適応や、友達づくりを含む人間関係において、聴覚や文字だけでは情報が不足していることを伺える。→ 小~高校までの生活について、より詳しいデータの整理や個別インタビューが必要
  • 手話学習をしている方が非常に多い結果となったが、必要性の有無は個別に異なるため、手話を学ばなくてはいけない」というわけではないことに留意する。


[手話についてのとらえ方(それぞれ1つだけ〇)]
「特に不要」「使ってはいけない」が、家族については64%、小~高の頃の自分は73%、現在の自分は16%となりました。小~高の頃の自分と現在の自分とでは、「必要」が26% → 84%となり、逆転現象が見られます。

考察
  • 家族については、半数以上が手話の使用に否定的な考えを持っており、小~高の自分も同様であるが、卒業後の本人は逆の考えを持つ傾向があることが確認された。→ 家族や本人に影響を与える存在(あるいは社会的風潮等のいわゆる"空気")が手話についてのとらえ方に影響を与えていないか、くわしい分析が必要


[子どもの頃の手話のとらえ方に影響を与えた存在(いくつでも〇)]
複数回答のため、各項目の回答数を回答者数で割った割合を提示しています(今回の回答者数はちょうど100名となったため、割合と人数が同じ数となっています)。家族(養育者)は多い順に聾学校の先生、家族、友人・知人、医療機関の方となっています。小~高の自分は多い順に友人・知人、家族、学校の同級生、聾学校の先生、小~高校の先生となっています。

考察
  • 家族(養育者)も本人も共通して「家族」「友人・知人」「聾学校の先生」の考えや発言が、他の方より多く影響を与えていることが分かる。 → 家族や友人・知人、聾学校の先生が「何から影響を受けているか」「正しい情報を得ているか」が大事
  • 本人にとっては「家族」「友達」「先生」の影響が非常に強い。 → 適切に障害を受け止めるための環境づくりが重要


今回は、ここまでとします。
次回の更新をお楽しみに。


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