アンケート結果(2018-07版)について
収集期間:2018年4月18日~6月30日
収集方法:アンケート用紙およびインターネット掲示板
回答総数:100名
[ご注意]
許可なく結果データを二次利用することを禁じています。許可範囲や申請の仕方など、詳しくは「はじめに」をご覧ください。
[ネット回答の信頼性について]
まず、本アンケートの信頼性について、「インターネットで取ったアンケートは信頼できないのでは」という疑問の声があるかと思います。実際に知人等に対面で依頼したアンケート結果と比較しました。
ほとんどの項目で、ネット聴取したデータ(青色86件)と個人聴取したデータ(赤色14件)の回答傾向が類似している(同程度の幅に収まっている)ことが見て取れるかと思います。この結果をもって一定の信頼性が得られていると判断しています。
2021.4.25補足:アンケート結果をダミー変数として平均値を取り、知人等とインターネットからの結果を比較、また、両者の差を取ったグラフを掲載します。
[回答者の概要]
男女比
約3割が男性、7割が女性からの回答でした。回答総数は100でした。
年代
20代が最多の39%、次いで30代の34%となっています。
障害の状況(手帳の等級)
在学時、現在ともに最重度の2級が最多ですが、51%→76%と、2級の方が約1.5倍に増えています。全体を見ても、在学時と現在で等級が変化(聴力が低下)している方が30%いることが分かりました。
[考察]
- 在学時にある程度聞こえていても、卒業後に重度化し、より聞こえにくくなる可能性があることを示している。 → 3割程度の方が聴力低下することを前提にしたコミュニケーション手段の教育が求められる
- 男女で分けたときに、違いがあるのか(女性が思春期にとつぜん聴力低下するといった話を聞いたことがある)→ 今後、詳しく調べたい
コミュニケーション手段(音声)
在学時には90%が「良く使う」と回答しています。ほとんどの方が音声を聞き取り、声を出していることが分かりました。現在も「よく使う」「たまに使う」を合わせると84%とかなり多くの方が音声を使っています。
コミュニケーション手段(手話)
在学中は「よく使う」「たまに使う」を合わせても23%ですが、現在は78%と3倍程度に増えています。「全く使わない」も63→8%と激減しています。在学中と現在とで逆転しているのがよく分かります。
考察
コミュニケーション手段(文字)
考察
- コミュニケーションの必要な場面が、在学中(主に座学で授業を受ける)と現在(大学、就職先、地域での付き合い等)とで異なる可能性を示している。 → 社会に出てから困らないように、在学時から手話を教える必要性、当事者以外にも手話の学習機会が設定される必要性があるのでは。
- 大学進学時に情報保障のある大学に行き、手話に出会う可能性も高いのでは。
コミュニケーション手段(文字)
「良く使う」「たまに使う」が在学時には50%だったのが、現在は79%と約1.5倍に増えています。
考察
- 社会に出てからは、確実なコミュニケーションの取れる筆談や文字の使用のニーズの高さが伺える。→ 筆談で伝えられる力、メール等の使い方の指導が在学時に必要
現在の暮らし (複数回答)
「手話サークル等」が50%、「家族・親戚等」が36%、「職場」が37%となっています。36~37%の方が、家族や職場の人とのやりとりに手話を必要としていること、手話サークルなどの社会生活で50%の人が手話を使用していることが分かります。
考察
- ろう学校だけに通っていた方ではなく、インテ経験者で音声でのコミュニケーションもできる方の回答であることに留意すべき。話せていても、ある程度聞こえていても、「手話を必要とする方が4割弱いる」ことを示している。
ひとまず、ここまで。
次回をお楽しみに。
次回をお楽しみに。
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