2018-07-15

アンケート結果(2018-07版)その4

アンケート結果(2018-07版)について(その4)

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小学校~高校に通っていた頃の思い出で、当てはまることはあるか
<難聴学級・通級での様子>
※以下の項目については「在籍していた方」のみを対象とするため、母数がそれぞれ異なります。

[ほっとする時間が取れた]
全ての年齢グループで「頻繁にあった」が最も多く30%を超えています。「たまにあった」も含めると、65.9% → 62.2% → 67.9%と6割を超えて推移しています。

考察
  • 交流学級での負担やストレスを軽減させる効果が得られていることがうかがえる。セーフハウスとして一定の機能を果たしているのではないか。


[指文字を教えてくれた]
全ての年齢グループで「全くない」が最も多く50%を超えています。「ほとんどない」も含めると、78.1% → 82.2% → 77.5%と高い割合で推移しています。

考察
  • 当事者本人が指文字を知らないまま高校を卒業している実態がうかがえる。


[手話を教えてくれた]
全ての年齢グループで「全くない」が最も多く60%を超えています。「ほとんどない」も含めると、85.4% → 86.7% → 82.1%とかなり高い割合で推移しています。

考察
  • 当事者本人が手話を知らないまま高校を卒業している実態がうかがえる。


[人との付き合い方を教わった]
全ての年齢グループで「全くない」が最も多く30%を超えています。小1~3については、「たまにあった」が同じ割合で最多となっています。「ほとんどない」「全くない」を合わせると、56.1% → 60.0% → 71.4%と増加傾向が見られます。

考察
  • 全ての回答者が、聴者に囲まれた環境で全く問題なく過ごせているとは言い難い。他の回答結果を踏まえると、むしろ年齢が上がるにつれて悩みが増えているという前提で結果を見るのが妥当。
  • 一定の割合で問題が発生すると仮定すると、人との付き合い方について、助言や指導が減り、個人で対処するケースが増えていると考えられる。見守り支援という捉え方もできるが、単に放置しているだけという見方もできる。
  • 人間関係の形成という重要なテーマについて、聴覚障害の特性を踏まえた指導がされているのか、疑問が残る結果である。


[悩みを解決してくれた]
全ての年齢グループで「全くない」が最も多いです。「ほとんどない」「全くない」を合わせると、53.7% → 62.2% → 71.4%と増加傾向が見られます。

考察
  • 全ての回答者が、聴者に囲まれた環境で全く問題なく過ごせているとは言い難い。他の回答結果を踏まえると、むしろ年齢が上がるにつれて悩みが増えているという前提で結果を見るのが妥当。
  • 一定の割合で問題が発生すると仮定すると、人との付き合い方について、助言や指導が減り、個人で対処するケースが増えていると考えられる。見守り支援という捉え方もできるが、単に放置しているだけという見方もできる。
  • 人間関係の形成という重要なテーマについて、聴覚障害の特性を踏まえた指導がされているのか、疑問が残る結果である。



[難聴学級に友達がいた]
回答に分散傾向が見られます。小学校では「全くない」が最多で30%を超えているのに対し、中学校では「頻繁にあった」が最多で50%弱、「たまにあった」と合わせると67.8%と高めになっています。

考察
  • 小学校では難聴学級の在籍が1名という場合も多いが、中学校ではある程度人数が増えるためではないかと考えられる。


今回は、ここまでとします。
次回の更新をお楽しみに。


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